クラシックバレエ、をギターよりも長くやっているワタクシですが(現在も)
この曲はバレエの演目”眠れる森の美女”に出てくるリラの精がモチーフとなっています。
私を7歳から育ててくれた第二の母のような存在のバレエの先生が、発表会に向けての準備期間中に突然倒れて亡くなってしまい、それが当時はとても受け入れられずに作った曲だった。
初めての先生が居ない発表会。その舞台で私が先生から頂いていた役がリラの精(Lilac Fairy)で。
リラの精は、ほんとに一部だけ、ざっくり言うと
オーロラ姫の洗礼式に、悪の妖精・カラボスによって「針に刺されて死んでしまえ」と姫にかけられた呪いを、「死ぬのではなく、100年の眠りにつくだけ」という魔法をかけて打ち消した、善の妖精。
(この説明、わ、わかる・・・?よかったら調べてみてくださいネ)
とにかく、包容力、潔白さ、凛とした強さなどが求められる役柄なのだけど。
最後の最後に、先生は、あなたにはリラの精が似合うからリラを踊りなさい、とメッセージをくださったのだな。と受け取った気がして。
先生の為だけに踊ろうと、個人練まで入って私は今までで一番、練習したのだった。
リラがかける魔法のように、先生も眠りにつくだけで、私達の中にずっと居てくれる、と願うように踊ったら、最後のポーズでふしぎと先生と繋がれた気がしたなあ。
練習ではできなかった事が、本番で想像以上にできて、なんだかものすごい奇跡が起きていたのを覚えている。
たとえ形はなくなってしまったとしても、目には見えない繋がりは必ずあるんだな、と信じてこの曲はできあがったのでした。
曲調は、もうお分かりの方は多いと思いますが、バーズのSweetheart of the RodeoのYou ain’t goin’ Nowhereを参考にアレンジ。
風のようなペダルスティール、この時代ならではの爽やかなリズム、エンディングには、キタジがちょこっとフィドルを弾いてくれたりしているところも聴きどころです。